矯正治療について
「健康で文化的な生活を送ること」は私たちのだれもが希望することです。
そして、私たちは健康であるとともに、美しくありたいと思っています。
昔から美しい人を説明するのに「明眸皓歯(めいぼうこうし)」という言葉が使われているように、明るく澄んだ目ときれいに並んだ白い歯は、その最も大きな要素です。
矯正歯科とは?
咬み合わせが良くなることで健康な身体になり、歯並びが審美的に改善することで心理的にも裕福になるお手伝いをいたします。歯の1本1本にはそれぞれの機能・役割があります。歯を削ったり、詰めたりせずに食物の入るお口の機能を自分の歯で最大限に発揮できるような良いかみ合わせにすることが「矯正治療」なのです。
当院の矯正治療は凸凹を治すだけの審美的・美容的な「歯列矯正」だけではなく上下の顎の位置を考えながら、歯のかみ合わせを良くして、口腔内を健康な咀嚼(そしゃく)器官に導く「矯正歯科」です。
矯正治療とは、八重歯、乱杭歯(凸凹)、受け口、出っ歯、すきっ歯のような悪い歯並びや、かみ合わせ(不正咬合)をきれいに揃えて、上と下の歯のかみ合わせを良くし、これによって口もとの形を整えると同時に、食べ物を良く噛めるようにすることを目的としています。
これに加えて、発音を明瞭にさせるとともに、虫歯や歯槽膿漏になることを防ぎ、健康を一段と増進させようとするものです。
また成長とともに美しさに敏感になってくる子供たちにとってきれいな歯並びに整った容姿は、明るく、積極的な性格をもたらしてくれることでしょう。
治療開始の時期は?
矯正治療は永久歯が全部きれいに並び終え、顎の発育が落ち着いてはじめて終了となります。・・ということは、永久歯が生え揃わないと終わらないということです。それでは、永久歯が生えてから治療をスタートしたほうが、早く終わるのでしょうか?治療の期間だけをとってみますと、そうともいえますが、治療の内容を考慮しますと、次のような考え方があります。
上顎と下顎の位置・大きさのバランスがとれていない場合、顎が成長する時期(身長が伸びる時期とほぼ同じ)を逃すと治療が難しくなることがあります。 早期に検査ができれば、その後の治療計画が立てられます。それによって早め早めに予防や治療ができるようになります。
ですから、治療の時期につきましては早めに相談するほうが治療をする側(歯科医師)にとっても、される側(患者様)にとても良いことです。
なぜ矯正治療が必要ですか?
歯並びが悪いと次のような障害がおこる可能性があります。
- ★ 食べ物をうまく噛めない(咀嚼機能障害)
- ★ 歯が磨きにくいため虫歯や歯周病になりやすい
- ★ 言葉がはっきりとしない(発音障害)
- ★ 外見の悪さから劣等感におちいる(心理的障害)
きれいな歯並びに治すことは口元を美しくするばかりでなく上手に噛め、上手に話せるようにし、虫歯や歯周病を防ぐために、また心理的発達をもたらすために必要なことです。
通院間隔は?
調節の必要な装置を使用しているときは、1ヶ月に1度の割合で通院すれば十分です。
永久歯の生えてくるのを観察したり、保定期間には3ヶ月あるいは半年に1度位の通院となります。
矯正治療の進め方は?
矯正治療費は?
*国が定める疾患や顎変形症の矯正治療は健康保険が適用となります。
矯正歯科治療は公的健康保険適応外の自費(自由)診療です。矯正施術料は分割でのお支払いが可能です。ご相談ください。(以下の費用に消費税がかかります)
1. | 初診相談料 3,000円 (患者様他院からのご紹介の方は無料) |
2. | 検査・診断料 50,000円 |
3. | 矯正施術料 ・第Ⅰ期治療費(乳歯と永久歯の混合歯列期の治療) 330,000円 ・第Ⅱ期治療費(通常矯正治療、成人矯正治療) 660,000円 *第Ⅰ期の治療終了後に第Ⅱ期治療に移行する場合、その追加費用は第Ⅱ期治療費から第Ⅰ期治療費を差し引いた金額になります |
4. | ・調節料・保定観察料:装置の調節あるいは保定観察のために治療毎にかかる費用 2,000 ~ 5,000円 |
- 一般的な治療期間と通院回数について
- Ⅰ期治療:1年から2年で12回程度(2・3か月に一度の通院)
Ⅱ期治療:約1年で12回程度(1か月に一度の通院)
通常・成人矯正治療:約2年で24回程度(1か月に一度の通院)
保定:約2年で10回程度(3~6か月に一度の通院)
治療費(例)
第Ⅰ期治療:初診相談料 3,000円
検査・診断料 50,000円
矯正施術料 330,000円
調節料 60,000円(調節12回:5,000円×12回)
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合計 443,000円(税別)
治療費(例)
成人矯正:初診相談料 3,000円
検査・診断料 50,000円
矯正施術料 660,000円
調節料 120,000円(調節24回:5,000円×24回)
保定観察料 20,000円(保定観察10回:2,000円×10回)
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合計 853,000円(税別)
矯正治療の一般的なリスクと副作用について
- ① 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- ② 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延⾧する可能性があります。
- ③ 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- ④ 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- ⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
- ⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- ⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- ⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあり ます。
- ⑩ 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- ⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- ⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- ⑬ 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する 可能性があります。
- ⑭ 治療後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- ⑮ 治療後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- ⑯ あごの成⾧発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- ⑰ 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えてい る骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になる ことがあります。
- ⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。